このお不動様は、大井川鐵道本線・塩郷駅から10分程の所にあります。塩郷駅を出て左方向(北)に進み
塩郷ダムを越えて対岸の久野脇地区に入ります。 ちょっと変形なT字路にぶつかるので、そこを右に曲がり、しばらく歩くと右側にお不動様の看板が見えてきます。 その看板の所を山側右手に入り、少し登るとこのお不動様のお堂が見えてきます。 言い伝えによれば、天明3年9月、天明大飢饉の際、この山里に双頭大白蛇が出現し、荒廃している田畑を更に踏みにじり、住民たちは困難を極めていたところ、 高貴な僧侶が当地を通りかかり、この様子を見かねて、この地に
不動明王の祠をたて大白蛇を合祀したと言われています。その後、この祠は荒れるに任せ放置されていましたが、昭和19年12月に地元有志により再建されました。 その後、風雨にさらされていましたが、昭和62年12月に有志の方が私財を投入され、今の様なお宮が出来たそうです。 このお宮が、久野脇のお不動様が鎮座するお宮です。小ぶりながら、立派なお宮です。
お宮の中のお不動様は石仏です。貪・瞋・癡を許さんとする慈悲極まりた憤怒の相なのですが、どこか愛嬌があるように見えるのは私だけしょうか? このお不動様は立像で、 密教の根本尊である大日如来の化身、あるいはその内証(内心の決意)を表現したものであるとみなされています。